ガチカメラでの配信 ~ ビデオキャプチャデバイスとPC編

第1弾でカメラの話第2弾に音声入力装置の話を書きました。最後の仕上げのキャプチャデバイスとPCです。  

この辺はゲーム実況が流行ってますので、ゲーム実況開設なんかである程度語られているところがあると思います。ゲームじゃなくてトークとか人物配信でのポイントをまとめておきます。


キャプチャデバイスの用意

キャプチャデバイスはたくさんありすぎてどれを買ったらいいのかよくわからないですよね。

キャプチャデバイスを選択するにあたって以下のポイントを押さえると間違いないと思います。

  1. パススルー出力があること
  2. USB3.xで接続すること
  3. 入出力がFHD以上であること

1.についてですが、パススルー出力が必要なのは画面がどこまで転送されているのか切り分けるためです。過去に相性で特定のカメラとキャプチャボックスの組み合わせではHDMIのネゴシエーションがうまくいかず、カメラから映像が送信されないというものがありました。

こういう時、配信ソフトのプレビューでは何も映らないのですが、何が悪いのかさっぱりわからないため、いざ生配信!というときにトラブルに合うと苦労します。この点、HDMIパススルー出力があれば、キャプチャ装置からのパススルーをモニタにつなぐことで映像確認ができるので、どこまで信号が来ているのか切り分けることができるため、いざというときのリカバリが早くなります。

また、パススルー出力を出すことでポータブルモニタ等にモニタ表示できるので、写り方を大きなモニタで確認しながら配信することが容易になります。

モニタがなければ普段は見ていなくても、他の入力につなぐ等して、調子が悪い時に確認したり、配信前のチェックで使うなどすると便利です。

2.についてはモノによるのですが、USB給電で動くキャプチャデバイスが大半であることからUSB3.xでの接続になっているものがおすすめです。USB2.0接続のものは電力不足で不安定になったり、PCによってはうまく動作しない等トラブルの元ですのでできればUSB3.xのものを購入することをお勧めします。

ただし、電源が別に確保されるようなキャプチャデバイスであればその限りではないと思います。

3.安いキャプチャデバイスあるあるなのですが、よく見たら出力がFHD(1920×1080)になっていないものがあります。画質が大変劣化しますのでお勧めできません。最終的に視聴者の回線の帯域により出力される解像度が下がるとか、アプリによっては解像度が落ちるというのは確かにあるのですが、最初の入力から解像度を下げるメリットはあまりありません。


この辺を踏まえてお勧めのキャプチャデバイスは以下の通り。

I-O DATA GV-US2C/HD

信頼と安心の国産キャプチャデバイスです。入力は4kまで可能で、パススルー出力も4kに対応しています。PCへの配信出力はFHDにダウンコンバートされます。映像の変換がボックス内のハードウェアでやられるので、PCが熱々になりにくいのが良いです。ちょっと高いけど。


よくわからない中華製の赤い奴

Amazonで同じ形状のやつをよく見かけるので同じOEM元から各社が買ってるものと思われます。自分も違うメーカーということになってるやつを一つ買っていますが、○○一晩配信しても安定しているのでお勧めです。ただしパナのカメラとは相性があってうまく動作しませんでした……


ATEMmini

HDMIスイッチャーにUSBでのキャプチャ出力がついたものです。ちょうどコロナ直前くらいに発売されてコロナ禍でのビデオ会議やYoutuberブームにより未だに品薄という商品になります。自分も買うまでに3か月くらい待ちました……ただ、どの機器をつないでも大体動作しますし、スイッチャー操作でトランジションをかけて静止画や手元カメラへ変更などができますので生配信で使ってるYoutuberさんも多数いらっしゃいます。

また一発撮りでこれを使ってスイッチングしながら会社での所信表明演説の撮影をしたこともあります。PinPでカメラ1の映像を小窓に表示しながらパワーポイント等の映像をメインで流す、みたいなこともできます。


SoundHouseで売ってる安い奴(980円!)


あまりに安いのでどんなもんか自宅用と会社用に二つ買ってしまいました。動作状態としては良好でちょっとしたUSB配信等サッと使えるのがいいですね。入力がないとカラーバーが出力される仕様なのでモニター出力はありませんが切り分け等も素早くできると思います。とりあえず画面がでればいいというならまずはこれから試してみてはどうでしょうか?


PCの用意

キャプチャデバイスが決まったらあとはPCの用意です。画面の配信は結構重たいソフトを動かすことになるのでできるだけハイスペックが望ましいです。具体的には物理4コア以上で16GB以上のメモリはあった方がよいです。8GBのメモリは最低条件だと思います。

配信に使用するソフトは何でもいいのですが、OBSというソフトがよく使われています。こちらはそこら中にノウハウが転がっているのでググってみてください……

その辺のJKJDやモデルさんでも使いまくってるので基本は簡単だと思います。

OBSを使うと何がいいかというと、このURLに直接データを投げて、と指定してくるような配信プラットフォームに簡単に配信ができるからです。キャプチャデバイスをつないだだけではあくまでカメラの映像をPCに取り込めているだけで、そこから配信プラットフォームへ送信するためにはPC内で処理をする必要があります。

具体的なイメージはこんな感じです。

配信者のカメラから出力された映像をキャプチャデバイスでUSB Video Classという規格に変換するのがキャプチャデバイス。

そのUSB Video Classの信号を各配信プラットフォームに適した形に変換するのがPCになります。

YoutubeLiveやFacebookLiveの場合、ブラウザ上からUSB Video Classの入力を選択することができて、直接配信することができます。

InstaLiveやMixChannel等ではOBSでストリーミングに変換したうえで、指定されたURLにストリーミングを送信する設定が必要になります。この辺は他のブログに解説を譲ります……

この処理が結構重たいのでそれなりのPCが必要になるというわけです。なので、I-O DATAのGV-US2C/HDのようなハードウェアによる変換機能がついているものを使うことで、負荷を少しでも軽くする必要が出てくる場合があるわけです。


とりあえずここまで頑張れば後は試行錯誤で配信プラットフォームに応じた設定を見つけて配信する感じになります。この辺もノウハウの塊ですが、ニーズがあれば書こうかと思います(といっても配信してないのでざっくりですが……)

KENO, a part-time photographer

kenoと申します。 皆さんの心に残る写真が撮れるように技術を磨いています。 My name is keno a.k.a kenosaka. I've taken pictures so that I hone my skills and that will hope leave a lasting impression on everyone.

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