初めてのα、どれにする?
自分がカメラを選ぶ基準は自分が撮りたい写真が撮れるカメラと使い勝手とかかる費用のトレードオフで選びます。
NEXに始まり、Eマウントで色々揃えてしまっていて、望遠まで買った結果、α7シリーズを乗り継ぎ、今はα7RIIIとα7Cの2台を使っていますが、特にソニーLOVE、というわけではありません。
さて、αといえばフルサイズカメラを手にする人がまず最初に手にすることが多いカメラだと思いますが、初めて買うとき何にしたらいいんだろう、と悩む人が多いのも事実です。
Twitterあたりで迂闊に効いてしまうと、nikonがいいよ、フジがいいよと明後日の回答が来てしまうので、結局ヨドバシの店員に相談して買ってしまった、なんて人もいるんじゃないでしょうか。
そこで、αユーザの僕目線でどれを買うの?っていうのをまとめておこうかと思い、筆を取りました。
最初に結論を書きます。
予算に余裕がある人はα9かα7RIIIの中古を買え!
(2021年7月20日現在でα9の中古良品が23万円弱、α7RIIIの中古は20万強)
MFしか使わないしできるだけ安いのがいい人はα7RIIを買え!
トータルでコスト抑えたい人はα7IVを待て!
αシリーズはいくつかのラインに分かれています。
よっしゃ、初心者だからBasicラインのα7III買えばええんやな!完全に理解した!
となってしまいがちですがちょっと待ってください。それはヨドバシの店員と同じ思考ですよ?
『カメラボディは消耗品、30万枚撮れば実質無料』ということを踏まえて、もうちょっと視野を広くして検討してもらいたいのです。
最初に買うαとして真っ先に候補に挙がるα7IIIですが、プロも使ってるしこれでええんちゃう?という意見も多いかと思います。
だけど僕はα7IIIはおすすめしていません。理由は以下の通りです。
- 背面液晶のスペックが低い
- EVFのスペックが低い
- ボディにマグネシウム合金を使用しているのがフロントとトップだけ
- 2018年発売と世代が古くモデルチェンジが近い
1.EVFのスペックが低い
個人的にはここが一番差を感じるポイントですね。α7RIIIにしたときに一番感動しました。
α7IIIとα7RIIIのEVFスペックを比較してみましょう。
EVFの見え方を左右するスペックはこのあたりになりますが、違うのは総ドット数ですね。
ニコンZのファインダーはよくできていると聞きますが、ソニーのファインダーは高精細命!みたいなところがありまして、近年のαハイスペック機は900万ドットとかのEVFを搭載しております。
α7IIIのEVFはこれまでのαシリーズからキャリーオーバーできている古いものですが、α7RIIIはそこを一新、α7RIV、α9等でも使われているスペックのモノになります。
両方を比べるとピントの山の見え方に雲泥の差があるので、正直ここだけでα7IIIを推せない理由になっていると言っても過言では無いです。
MFアシストで拡大してみるんだからええやんという意見もあるかと思いますが、拡大も限界があるので全然見え方が違います。買ってすぐ感動する程度には違うので是非見比べて欲しいです。
(引用元)
2.背面液晶のスペックが低い
92万ドット、非Whitemagic液晶です。一部ロットではちょっと黄色が強く尿液晶とも言われています。92万ドットって言うのはその辺のコンデジより精彩感で劣ります。スペックで言えば10年前のカメラの液晶相当なのでここでコストダウンしてるんですね。
どうせちょっとプレビューとか設定確認するだけなんだから低スペックでもいいでしょ、と思うかもしれませんが、Whitemagic液晶かどうかは大きく、Whitemagicでも晴天下では中々厳しいところ、古いタイプの液晶はさらに厳しくなります。なお、α7IIはWhitemagic液晶でした。謎ですねw
3.ボディにマグネシウム合金を使用しているのがフロントとトップだけ
これはα7IIを使っていてそこまで困ったことはないと言えばないのですが、ボディは消耗品なのとなんやかんやで自分は粗雑に扱いがちなので、防水性能をある程度担保できる安心感として前面マグネシウム合金がいいなぁと思ってしまいます。
なお、α7III以外は全面マグネシウム合金です。(α7Cもです)
(引用元)
4.2018年発売と世代が古くモデルチェンジが近い
ソニーのカメラは主要部品を内製しているせいか、モデルチェンジサイクルが早めです。
一見バラバラに更新されていますが実は明確に世代があります。
第1世代(2013年):α7、α7R、α7S
第2世代(2014年):α7II、α7RII、α7SII
-----壁-----
第3世代(2017年):α7III、α7RIII
第3.5世代(2017年):α9(センサーとプロセッサが第4世代だがボディは第3世代と同サイズ)
第4世代(2019年):α7IV、α9II
第4.5世代(2020年):α7SIII、α1(ボディは第4世代と同サイズ)
第1、第2世代はバッテリーがNP-FW50というNEX時代からのキャリーオーバー品で容量が少なく、縦位置グリップは必須アイテムです。真冬のディズニー撮影は全くバッテリーが持たないのでいつも縦位置グリップを付けていました。
第3世代以降のNP-FZ100では丸1日なら予備バッテリーいらないくらいには電池が持ちますので、ネットでアンチソニー()がよく書いている寒い日のバッテリーの話はかなり昔話ですね……
できればFZ100世代のバッテリーがいいのですが、NP-FW50は安く買えるのでたくさん持っておくというのも一つの考え方です。バッテリー自体がコンパクトですしね。
ダブルスロットになったり、USB-Cになったり、今時の基本機能がついてくるのは第3世代以降です。その辺が欲しい方は必ず第3世代以降にしましょう。ただし、バッテリーシステムが最新とは言え高いです(8000円くらいします)
ここでマップカメラの中古良品の価格を見ていきます。(2021年7月20日現在)
- α7II:89,800円
- α7RII:128,000円
- α7III:182,800円
- α7RIII:206,800円
- α7RIV:264,800円
- α9:237,800円
- α9II:348,000円
α7RIIは圧倒的に安いですね……リアルタイムトラッキングや瞳AFとか気にしなければ一番お買い得感があります。センサー自体はα7RIIIと同じですしね。
α7IIは色々足りてないモノが多いですが、日中帯でMFしか使わんし、みたいな人にはいいのかも?ただし、センサーの世代が古い(α7RII、α7IIIから裏面照射CMOS)なので、暗所性能は期待できません。ぶっちゃけα7RIIの方が暗所性能強いかも……?
α7RIIIとα7RIVは同じRシリーズなのですが別のカメラです。画素数が42MP→61MPとジャンプアップしていて暗所性能は期待できません……ただ、A0で出力したい場合などはα7RIV一択でしょう。
ここでよく見て欲しいのですが、α9っていうやつ、結構お安いと思いませんか。
α9IIがほぼマイナーバージョンアップにとどまり、全く機能的に不都合がないのですが、世代が古いと言うだけで安くなっています。何故かリアルタイムトラッキング機能もついています。
α7RIIIに3万足せば手に入ってしまうんですね~~
α9の欠点は以下の2点。
- メカシャッターの連射速度がショボい
- 左肩でのダイヤル操作がついてて他のαと微妙に操作体系が異なる
でもこの辺は慣れでなんとかなるところですし、連射はアンチディストーションシャッターで頑張れってことで……
というわけで長くなりましたが、α9の中古、おすすめです。
そんじゃーね
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